風が冷たくなってきました。 [病気]
今日一日日差しはあったものの、気温は低かったですね。
いま外に出てみましたが、ひんやりしました。
今年は、秋らしい日が少なかったように思えます。
19:00まで受付しております。
のこり2時間ですが、よろしくお願いいたします。
リップも気持ちよく寝ています。
猫の腹腔内陰睾手術 [病気]
昨日は診療終了後手術でした。
猫の腹腔内陰睾摘出手術です。
犬の腹腔内陰睾はよく見られますが、猫は少ないような気がします。
血を見ることが苦手な方はご遠慮ください。
腹部を正中切開し膀胱の裏側を覗くと、このように本来陰嚢に降りるはずの精巣が見つかります。
根本を糸で結紮し摘出。
あとは腹部を縫合するだけです。
翌日元気に退院していきました。
イヌの乳腺腫瘍 [病気]
11月に入り,空気もすっかり秋めいてきました。
日が暮れるのも早くなりましたね。
今日は症例報告です。
10月に16才のダックスさんの乳腺腫瘍摘出を行いました。
イヌの乳腺腫瘍は、良性悪性50%といわれています。
手術の方法もさまざまですが、年齢のことも考慮し部分切除としました。
血を見ても大丈夫な方は、下にスクロールしてください。
この様に乳腺腫瘤の周りにメスを入れていきます。
こう見てみると、体との癒着がそんなにひどくないように見えました。
乳腺腫瘤切除の際は、出血があるので止血をしながら手術を進めていきます。
無事切除しました。
年齢が高齢なので、麻酔に関しては慎重に考慮しました。
乳腺腫瘤以外には特に大きな異常もなかったこともあり、無事麻酔から覚醒してくれました。
乳腺腫瘤は、早期の避妊手術で予防出来るといわれています。
当院でも避妊手術は行っていますので、ご希望の方はご来院ください。
歯石除去は全身麻酔が必要です。 [病気]
先日ヨーキーさんの歯石除去を行いましたので、ご報告いたします。
歯石除去に関しては、麻酔処置が必要という先生、
いやいや必要なしという先生、さまざまですが、
僕個人としては麻酔処置のもとで行うのが原則と思っています。
このヨーキーさんも歯石が結構付着しています。
じつは3年前にも1回除去したのですが、歯石はいずれ付着します。
ですので、こういうスケーラーを用いて歯石を削っていきます。
先程麻酔の話を致しましたが、当院ではこういう麻酔モニターを使って歯石除去を行います。
ほとんど手術の時と流れが変わりませんね。
処置を進めていくと、だいぶキレイになってきました。
もうそろそろ終わりに近づいています。
そして終了。
約30分くらいの処置となります。
口の中に入っているチューブは気管チューブといいまして、
ここから麻酔ガスと酸素を流していきます。
先程もお伝えしたとおり麻酔処置となりますので、
もちろん絶対安全というわけではありません。
ですので、こういった処置を行うために血液検査、レントゲン検査が必要になってきます。
費用の方ですが、4万円からの処置となります。
また当院での処置を希望される方は、混合ワクチン接種が前提となります。
あらかじめご了承下さい。
シーズーさんの皮膚病 [病気]
今日は台風が福岡を直撃するとのことで戦々恐々としていましたが、
無事福岡を抜けたようです。
今回は久しぶりに皮膚病について、皆さんとシェアしたいと思います。
写真のワンコは15才のシーズーさんです。
他院にて治療を行っていましたが、
治りが悪いとのことで飼い主様が連れていらっしゃいました。
15才という年齢のことを考えると、
皮膚も年をとっていきますので治療が難しくなりますが・・・
なんと、ここまで毛が生えてくれました。
ここまで治療期間約4ヶ月。
飼い主様も本当に頑張りました。
本当に頑張ったのは、ワンコの方かもしれませんね。
治療内容としては、甲状腺ホルモン、マラセチア性皮膚炎、細菌感染症を考慮し、
内服薬を処方しました。
あとは外用療法として薬用シャンプーを処方しました。
痒みが完全にとれるわけではないので、お薬は使わないといけないのですが、
ひとまずここまで毛が生えてくれたことに安堵しました。
※皮膚病は、みんながみんなこういう風にうまく治療が成功するとは限りません。
あらかじめご了承下さい。
肥満細胞腫 [病気]
続けてブログに記事を連投します。
このネコさんのしこり、ぱっと見て正直悪そうな顔はしていませんが、
細胞診をすると、肥満細胞腫が疑われました。
肥満細胞腫は、顕微鏡で見ると特徴的な形をしているので、
すぐに判断することが出来ます。
案の定、手術により摘出した結果、
肥満細胞腫という診断結果が、検査センターから返ってきました。
手術をする上で筋肉への固着もないことから、早期だったのではないかと思います。
ちょっとしたしこりでも侮れないですね。
皮膚病 [病気]
今年の夏も暑いですね。
そんな中、皮膚病の診療が増えてきています。
ここ最近、経過のいいわんちゃんの皮膚病の経過を報告させていただきます。
この写真は、初診時に撮影したものです。
フレンチブルドッグの杏樹ちゃんです。
保護施設から引き取ってこられて、当院へ来院されました。
脱毛も進んでいます。
こういう場合、どう考えるか。
当院では、まず寄生虫疾患を考慮します。
もちろん、アトピーとかアレルギーとかの皮膚病を考えることもありますが、
皮膚病の割合としては、マイナーな方だと個人的には考えています。
そして、内服薬も使いながら、2ヶ月後たった今・・・・
この様にすっかり毛が生えてくれました。
本当に良かったです。
もちろん、治りづらい皮膚病もあります。
あとは、主治医の先生とよく相談して治療をすることが重要でしょう。
杏樹ちゃん、幸せになってねー。
内分泌疾患の皮膚病 [病気]
内分泌疾患というと、ピンとこないと思いますが、
いわゆるホルモン異常の病気です。
そして、このホルモン異常により皮膚病を発症することがあります。
とくに皮膚病に関わるホルモンの病気に、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症があります。
どちらも、皮膚病どころか命に関わる病気なので治療が重要となります。
治療はホルモン製剤を服用していくことになります。
写真のワンコは、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症を併発していました。
飼い主様のご理解をいただき、検査と治療を行った結果・・・・
このように毛が生えてくれました。
これは、飼い主様とワンコと動物病院が三位一体となって治療した結果です。
ここまでになるのに、約半年以上かかりました。
本当に飼い主様に感謝です。そして、らうちゃん、ここまでよく頑張ったね。
これからも大変だけど、お薬飲んでいこうね。
乳腺腫瘤摘出 [病気]
先日、14歳のミニチュアダックス、女の子の乳腺腫瘤摘出の手術を行いました。
血が苦手な方はご遠慮ください。
このように麻酔モニターを使って、麻酔の状態を絶えず監視していきます。
それでは、腫瘤を摘出していきます。
出血に気を付けて腫瘤の外側にメスを入れていきます。
腫瘤と体をつないでいる血管や筋肉などの組織を、電気メスを使って切除していきます。
あとは筋肉や皮膚を縫合していくだけです。
残念ながら、このワンコの乳腺腫瘤は悪性でした。
乳腺腫瘤は悪性と良性の割合が半々といわれているので、
このように組織を切除して病理検査センターに送らなければ、正確な診断は出来ません。
今回の手術においては、年齢が高齢ということもあり、
麻酔にどこまで耐えてくれるか心配していましたが、頑張ってくれました。
あとは再発の可能性に注意しながら、飼い主様と一緒にチェックしていこうと思います。
軟部組織肉腫 [病気]
9月に入り、空気が澄んできました。
今年は8月雨が多く、夏から秋への季節の移り変わりがいまいちつかめませんでしたが、
9月も下旬に入り、ようやく秋めいた雰囲気を感じるようになりました。
今回軟部組織肉腫という皮膚の腫瘍の切除を行ったので、ご紹介します。
こういう形の腫瘤が前肢に認められました。
細胞診を行いましたが、診断がつかなかったので飼い主様と相談の上、
全身麻酔下にて摘出を行うことになりました。
ここからは血が苦手な人はご遠慮ください。
腫瘤の皮膚を切開するとこういう腫瘍が出てきました。
形からして悪性に近いですね。
出血をなるべく少なくして摘出を行いました。
摘出は意外にスムーズにいきました。
そしてこのように縫合して無事終了です。
年齢が12才という高齢のワンコだったので、術後の経過が心配でしたが、
無事麻酔からも覚醒しました。
結果悪性の腫瘍だったので、頑張って摘出してよかったです。