後ろ足の麻痺 [病気]
その昔、福岡のとある夜間救急動物病院で働かせていただいた頃の話しです。
夜間診療ということもあるのかもしれませんが、
よく遭遇したのがネコさんの後ろ足麻痺。
飼い主様は「よく腰砕けになった。ヘルニアでは?」と心配されていました。
じつはネコさんのヘルニアによる後ろ足麻痺は少ないです。
もちろん腫瘍が神経に派生していてということであれば別問題ですが、
よく聞かれる椎間板ヘルニアという疾患はネコさんには希だとおもいます。
では何か。
よく言われるのは肥大型心筋症に付随する後大動脈塞栓症です。
これはかなり危険な病気です。
命に関わることもあります。
開院してからはずいぶん遭遇することも少なくなりました。
おそらく夜とか早朝に起こりやすいからでしょう。
もしネコさんが後ろ足をふらつかせるようであれば、
すぐに病院へ連れて行ってあげてください。
話しは長くなりますが、
一方わんこの場合は後ろ足のふらつきの場合、椎間板ヘルニアが多いようです。
といっても油断は禁物。腫瘍が関連していることもあります。
以前腰を痛がるわんこをヘルニアと疑いでレントゲン写真を撮ってみると、
腰の骨が腫瘍で溶けていました(涙)。
いまはMRI検査もありますし、なにより飼い主様がよく勉強されてられるので、
早い対応が出来るようになりました。
もしご不明な点があれば、当院へご相談ください。
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