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ケトアシドーシス [病気]

今年の年末年始の診療は去年ほどではありませんでしたが、それでも肺水腫の子、糖尿病の子、痙攣が止まらない子など、さまざまな病気を抱えた子が来院しました。

とくに糖尿病は発見が遅れるとケトアシドーシスといって救急疾患に発展しますので、早期発見早期治療が大事なのですが、この病気のやっかいなところは、糖尿病は食べる病気であるということです。

つまりインスリンが足りないあるいは分泌されないため、体に栄養分が吸収されずいつまでも空腹状態が続くため食欲があるのです。しかしその一方で栄養分が吸収されないわけですから、体重は減少していきます。その他にお水を飲むようになりおしっこをたくさんします。

栄養をとれない体は自分の脂肪を分解してなんとか体を維持しようとします。ただその脂肪を分解する際老廃物を出します。それがケトンです。このケトンが体に溜まるようになるとケトアシドーシスとなっていきます。このような症状になると元気食欲はもちろんありませんし、嘔吐も続きます。状態が悪いと命にかかわることもあります。

こういった病気の一番よい発見方法は、おしっこ検査です。僕も夜間救急動物病院で働かせていただいた頃、おしっこ検査をすることでケトアシドーシスをすぐに発見できたことがありました。もちろん血液検査をすれば血糖値が高い状態で糖尿病であることは分かるのですが、家でしたおしっこを検査すれば血液検査をする前に発見することができますし、時間もかかりません。

あれ?うちの子そういえば、おっしこたくさんするし、食べている割には体重が減っているなあと思われた方、ぜひおしっこを採取して動物病院に行きましょう。


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