疼痛コントロール

　よく去勢手術や避妊手術のお話をさせていただくのですが、そのときの飼い主様の質問に多いのが「だって痛いんでしょ。痛いのはイヤ」ということです。

　手術なので痛くないわけではないのですが、避妊や去勢は今後起こりうる病気を予防するための手術ですから、できればしてあげた方がいいと思います。

　僕が獣医師に成り立ての頃は、痛いほうが動物は動かないからいいんだ、とか動物は痛みには強いとかいう考えがメインでした。それが海外から非ステロイド性鎮痛剤が発売されるようになって、痛みはしっかりコントロールをしてあげないといけないという考えがあっという間に浸透しました。実際避妊去勢手術において鎮痛剤を使ってあげると、麻酔の量も少なくてすみますし、麻酔から覚めるときもスムーズです。

　ですので、去勢避妊手術ではやはり手術なので多少の痛みはあるかもしれませんが、飼い主様が心配されているほどの激痛ではありませんので、これからこういった手術を検討されている方は、ぜひ最寄りの動物病院と相談されてください。